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11/5(日)集中けいこ
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2023/11/05
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鈴木詠翔 / 芝崎孝史 役
秋も深まり、と思いきや夏のように暑かったり? 街路樹の落ち葉は色めき、空気は夏のよう。
そんな秋の日に集中けいこを迎えました芝崎孝史役の鈴木詠翔です。

今回、初の主要キャストを仰せつかりまして、正直いまでもまだ、これは夢なんじゃないか?といつも思う日々。
本当は私は「主役」っていう呼称は好きではありません。 なぜなら舞台って、一人一人の力の結晶で出来上がるものなので、1人が主役ではなく、全員が主役であり、この舞台に携わる全員誰一人でも欠けても成り立ちません。 だから「主要」と呼称させていただきました。
集中けいこということもあって午後からは最初からほぼ通して稽古を実施。
台本を手放して完全に台詞を暗記して、動きも完全に記憶して演技をするのですが、これがまぁ簡単なようで難しい。。。 不安なところ、稽古が足りてないところでは都度都度みんなで確認します。 こういう時に『団結力』『チームワーク』の素晴らしさが光るのが私の思う劇団ひのの良さであり魅力であり最大の強みだと思います。
過去作品では私の場合、集中けいこ前にほとんどセリフが頭の中に入って、プロンプは2〜3回しか入らないことが多かったんですが、今回は結構入りまくり、、、
アカン!これじゃダメだ! 冷静になれ自分!
私はこれまでは割とコメディーリリーフな役が多く、2017年の『銀河〜』2019年の『花のきむら〜』前々作『山茶花さいた』前作『動物会議』で演じてきたキャラは総じて明るくて、どこか抜けたところがあって、みんなに優しく振る舞うムードメーカーなキャラが多かったんですが、今回は怒りに満ちた芝居も、呆れて何もいえなく茫然とする芝居も登場します。
私は元来、不器用を絵に描いたような人間ですから、要領よく感情を作り込む事ができず、毎回毎回けいこの度に本気丸出しで稽古に挑むしかありません。 怒る時は本気で怒鳴るし、何も言えない時は言葉には言い表せない感情がトグロを巻き、秀子役の海さんとのシーンでは妻に対する愛情や思いを全身全霊で演じます。 なので毎回毎回稽古終わりには放心状態で家に帰ることもしばしば。 歳を重ねたからか?それとも何なのか?時には終わったあと声も出せないこともあります。
正直、ここまでメンタルをやられながら挑む作品はありません。
でも、それでも孝史役を仰せつかったということは、鈴木詠翔にしか出来ない全力の芝居を作ってほしいという劇団からのメッセージであり贈り物だと思います。
であるならば、私は今の自分にできる最高の芝居を作り上げることこそ、これまで私の舞台人としての活動を支えてくれた劇団に対する恩返しであると感じています。
劇団の50年という節目、みんな一人一人がこの公演に向けて、それぞれの思いとともに本番に向けて力を合わせて頑張っています。
私も、今回は未だかつて誰も見たことのない芝居を作るため、自分の生命をかけて全身全霊全力プレーで挑んでおります。
私の舞台人生全てをかけて、役者人生の集大成として贈る『ジプシー』
私たち一同、あなたの心に残る 不思議で夢のある素敵な世界へと ご案内いたします。

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